最近雑誌やテレビなどで紹介される住宅でリビングに階段があるものが増えています。
開放感はあるものの限られたスペースを使ってまで、なぜリビング階段がもてはやされているのでしょうか。
キレる若者達
新聞やニュースで度々報道されるキレる若者達。
家庭でのコミュニケーションの不足から食事のメニューまで様々な原因が挙げられていますが、実は住宅の間取りにもその原因があるといわれています。
箱だけ持ってきても・・・
戦後、大家族→核家族→少子化と一家族あたりの少数化が進み、更に共働きやお稽古事が一般化したため、家族間の会話時間が年々減少しています。
そこへプライバシーの保護という一側面だけを見た、洋風の間取りが中途半端に導入されてきたのです。 階段が玄関のすぐ側にあり、子供は帰宅すると自室に直行、親兄弟とはほとんど顔をあわさず、いるのかどうかさえよく分からないという家庭が結構あります。
では欧米ではどうなのかといいますと、そもそも生活習慣が違います。プライバシーというのは住宅においては夫婦のためのものであって、子供のためではありません。ですから、子供はある程度の年齢になるまでリビングなど親の目の届くところで遊び、宿題もします。この宿題がまた日本とは違っているようで、家族で相談しあってレポートを提出するような問題が中学生以降でも出るのだそうです。
特にそういった習慣がなかった日本人にとって、生活様式が違うにもかかわらず、ただその形ばかりが持ち込まれてきた間取りで生活を送ることで、いつの間にか家族の絆を奪ってしまった結果が家庭を冷え切ったものにしてしまったのです。
そこでリビング階段!
こうした最近の住宅事情を嘆く人も多く、生活の場面である“家”を本当の意味で家族のためにいいものにしたいという考えから、多くの建築家が頭をひねらせた結果、リビング階段が家族の絆の掛け橋として注目されるようになったのです。
半ば強制的に“家庭”の中に階段を設けることで、必然的に顔を合わせ、会話を産み、コミュニケーションの促進を計ろうということなのです。